京都花灯路

花灯路(はなとうろ)とは、夜の京都を楽しんでもらおうという3年前から始まったイベントだが、すっかり京都の風物詩となった感がある。散策路に和花の一輪挿しと2000有余の露地行灯が点々とライトアップされる風情あふれる催しのことだ。主催の京都・花灯路推進協議会では、12月に「嵐山花灯路」、3月に「東山花灯路」を開催し、観光客を幽玄の世界へ誘っている。京都花灯路では、周辺社寺のライトアップによる特別拝観や京都いけばな協会各流派家元による華麗な作品が灯りと花の路を彩る「いけばなプロムナード」も見逃せない。さらに会場エリアでミニコンサートやストリートパフォーマンスなども展開される。

東山花灯路

東山花灯路は、3月に開催されるイベントだ。東山花灯路は、京都・東山山麓に連なる青蓮院から円山公園・八坂神社を通って清水寺までの散策路に和花の一輪挿しと2000有余の露地行灯が点々点灯されライトアップされる。清水寺までの約4.6KMに渡る散策路に竹や清水焼などで作った電気行灯が配置される。ライトアップは通常午後6時〜午後9時30分まで。東山散策路を「灯り」と「花」で演出し、周辺寺院・神社での特別拝観やライトアップ、華舞台での伝統技芸の披露など、京の早春を彩る美しいイベントを繰り広げる。白壁や土塀に浮かびあがる。ほの暗い露地を進めば、「竹灯り・夢幻の川」に行き当たり、いけばな協会の協賛による、「いけばなプロムナード」が開かれている。さらに花街・花灯路・人力車行列では、京都五花街の舞妓が人力車で来場を呼びかける。東山花灯路で魅力アップされた早春の京都の夜が楽しめるだろう。 

嵐山花灯路

嵐山花灯路(なはとうろ)は嵯峨・嵐山をライトアップとたくさんの行灯で照らし出す。嵐山花灯路は、毎年12月の開催だ。師走の徐々に寒さ厳しい季節だが、多くの観光客などが繰り出し嵯峨野も人の列となる。 嵐山花灯路では、嵯峨・嵐山地域の自然、水辺空間、竹林や歴史的文化遺産、景観などを生かし、日本情緒豊かな陰影のある約2600基の露地行灯の「灯り」と、ボリューム感のあるいけばな作品の「花」で、総延長約5.2kmの「思わず歩きたくなる路」を演出している。嵐山花灯路での圧巻はあの渡月橋と山裾、水辺など周辺一帯のライトアップだろう。雄大で美しい夜の自然景観を演出している。大覚寺・法輪寺をはじめとする嵯峨・嵐山の社寺がライトアップされた特別拝観もこのときだけだ。夜間特別拝観や多宝塔のライトアップが実施されている。但し、嵐山花灯路の消灯は午後8時半、真っ暗になるのでご注意を。